はじめまして、立川のPLAY! でプロデューサーを務める、草刈大介です。ブルーシープという、美術館や展覧会を作ったり、本を出版する会社の代表です。 6月10日に、2ヶ月遅れでPLAY! MUSEUMがオープンしてから、約2ヶ月が経ちました。コロナウイルスの影響に、異例ともいえる長い梅雨が加わり、残念ながら期待通りには客足が伸びていません。それでも、多摩や23区(なぜか杉並区が多い)、神奈川や埼玉からも足を運んでくださり、会場内のあちこちに笑顔が花咲いています。「ありそうでな
恐竜の研究で名高い国立科学博物館の真鍋真さんは、バージニア・リー・バートンの名作絵本『せいめいのれきし』の改訂を監修するなど、興味や活動領域の広い方で、お人柄は輪をかけて素敵です。そんな真鍋さんが先頃PLAY!に来られて、「令和3年日本博物館協会博物館活動特別奨励賞」受賞の知らせを伝えてくださいました。 この賞は、日本博物館協会が昭和3年から発行を続ける由緒正しい月刊誌『博物館研究』に掲載された1年間の論考の中から、毎年3-4件が受賞するものです。真鍋さんは日本博物館協
何ヶ月かぶりで13を投稿します。あれこれ忙しなく、好評だった「アーノルド・ローベル展」でのこと、「酒井駒子展」の制作、「ぐりとぐら」をめぐるあれこれ、武蔵美とのプロジェクトの行方、根付いてきたPARKの取り組みなどなど、たくさんのプロセスを書き損なってしまいました。情報には鮮度がある。いいものを作っても、伝えてはじめて意味がある。反省しながら今の問題意識のひとつを書きとめておきたいと思います。 「展覧会は引き算で」。 展覧会の中心は作品で、そこに解説や資料、映像、音楽
新年あけましておめでとうございます。 PLAY! MUSEUMでの2つめの企画展「アーノルド・ローベル展」が、昨日無事に始まりました。「がまくんとかえるくん」シリーズの作者、アメリカ人の絵本作家アーノルド・ローベルが残した絵と物語をたっぷりと紹介する展覧会です。このような状況にありながらも、朝から熱心なお客さまが多く足を運んでくださいました。みどころたくさんの展覧会については追って紹介するとして、今回、緊急事態宣言発出直後のオープンとなったことについて、少しだけ補足します
さまざまなクリエイターを輩出している武蔵野美術大学、通称武蔵美(ムサビ)。所在地はぼくが住む東京都の小平市ですが、PLAY! から北東に車で10-15分くらいのご近所さんです。その武蔵美と一緒に、来年1月から課外プログラムを実施することが決まり、今日から学生の募集を開始しました。プログラム名は「PLAY! と経済」。 アートディレクターの菊地敦己さん、tupera tuperaの亀山達矢さん、「かおてん.」のグラフィックを担当したminnaのおふたり、映像を手がけたCeka
10月22日、PLAY! と立川市が、相互協力に関する協定を締結しました。市民向けの鑑賞講座などを開催するほか、より気軽に利用してもらうためにお得な「立川割」を11月2日からスタートさせます。ふうん、と思うかもしれませんが、これは画期的なことです。「ファーレ立川」をはじめ、かねてよりアートをキーワードに街づくりを進めてきた立川市が、生まれたてのPLAY! を仲間と認めてくれて、一緒に取り組んでゆくことになったのですから。 この締結に尽力してくださったのは、立川市の産業文
ずいぶん間が空きました。5回に分けて、自分が経験した仕事や考え方を紹介してきました。その上で、PLAY! がどんな場所を目指しているのかについて、お話をしていきたいと思います。 「ありそうでないこと」。 PLAY! のプロジェクト立ち上げ時から掲げている合言葉です。これはぼくが大切にしている言葉で、PLAY! でない場面でもしばしば言っています。「ありそうなこと」は世の中にたくさんあります。すでに成功したものをなぞれば、事業主や消費者にも安心感が広がります。けれど「ありそ